クラゲを採集する時には、精細なクラゲを傷をつけない様にするこや、水温を保つことなど慎重にすることが大切です。そのためには十分な準備が必要です。
クラゲの採集方法は種類によって異なります。ミズクラゲやタコクラゲは比較的傷みにくいので目の細かいたも網を使って採集することができます。アカクラゲやアンドンクラゲなどの触手の長いクラゲは、たも網に絡まって触手が切れてしまいます。熱帯魚店などで売っている柄杓(ひしゃく)で、大きめのナイロンメッシュの網を使ったもので採集します。繊細なクシクラゲ類などは、柄杓で水と一緒にすくいます。
採取したクラゲは、海水を満たしたバケツに移します。クラゲの傘に気泡が入ったら、それを抜きます。バケツの中に、タッパやビニール袋などの機密性のある容器を入れて、クラゲを誘い込み空気が入らないように蓋をします。輸送中にクラゲの傘の中に空気が入ってしまうと傘が破れてしまいます。
輸送中は、容器をクーラーボックスに入れて保温します。クーラーボックスの中が極端な高温や低温にならないようにします。タコクラゲのように暖い海で生息している種類は、保冷剤で冷やしすぎないようにします。
クラゲを扱う時の注意点は、
基本的にクラゲを素手で触ってはいけません。刺されないためと言うものありますが、クラゲが火傷をしないためでもあります。水温20℃で生息しているクラゲを体温36℃の手で触るとクラゲの表面の組織を熱で痛めてしまうからです。できるだけクラゲを素手で触らないようにしましょう。